フーテン少年日記 / Okoshi Naoto

ドードー・フロム・ザ・ユートピアという名前で音楽をつくっています。

無題

どうやら、心が折れてしまったみたいだ。

 

ダムが決壊したみたいに、膨大な量の自分を責める言葉があふれてきている。

 

おれは町人から恐れられている醜い怪物だ。

 

普通にしているつもりなのに、どこかはみ出してしまう。存在しているだけできっと、こわがらせて、みんなの迷惑になってしまう。だからおれは、遠くからみんなが楽しそうにしているのを見ているだけでじゅうぶんなんだ。それがおれの身の丈にあったしあわせのはずなんだ。はずなのに、欲を出して町まで遊びに行ってしまって、なにもかもをめちゃくちゃにしてしまう。いつだって、どこにいたって、そんなふうに世界を歪ませてしまう。

 

自分の本当の気持ちは話したくない。「ちっぽけな人間だね」って思われるのが怖いから。そうやって本音を言わずに生きていると、初めから騙しているような、嘘をついているような気持ちになる。だからおれは、「みんな」の中に入れない。入らなくて済むように壁を作っているから。それでみんなを気味悪がらせてしまう。いつだって、どこにいたって異邦人になる。

 

ここ何年かは、ポジティブな人間を憑依させて、くそしょうもない本当の自分を押し込めて、去勢を張って、なんとか誤魔化せていた。けれど、改めてその事実をつきつけられて、とても傷ついてしまったみたいだ。かなしくなるくらい、全然なにも変わってないし、進んでいない。何回同じことを繰り返したら理解できるんだ?っていうくらい。

 

「そりゃそうだろ?お前は努力をしたつもりかもしれないけれど、努力をしたつもりになってるだけなんだから」

 

元気も勇気も出てこない。誰にも合わせる顔がない。少し疲れてしまった。

 

良かったことも、悪かったことも、2度と元の形には戻せない。誰かの今や未来をこれ以上壊してしまわないうちに、怪物は駆除されなくちゃいけない。

 

おれから出てきたあらゆる総てがゴミに見えるよ。煮詰まって、妥協して、見栄を張って、生み出した燃えないゴミ。ほんと、それらしい言葉を並べて、何が「美しい」だよね。おれの頭はからっぽだよ。

 

誰も読んでないだろうけど、どうかみんなは健やかにね。怪物にかまうと、きみたちも怪物になっちゃうからさ。おれは救いようがないゴミなんだ。もう自分では動けないみたいだから、このゴミがきみたちの目に入らないように、どっかに行ってくれ。