フーテン少年日記 / Okoshi Naoto

ドードー・フロム・ザ・ユートピアという名前で音楽をつくっています。

光は常に正しく在り その①:航星日誌

【序文】光があるとすれば、ぼくにとってそれは音楽。幼少期のぼくに対して、どんな厚い心の壁も超えて、ふっと寄り添ってくれたあのメロディーは、きっと魔法だった。さりげなく、でも、確実に。いまもまだ、あの光を追いかけている。 【本日のログ】天気:…

銀河漂流船団

せっかく誰かがくれた言葉を「やっぱり嘘だったんだ」って思っちゃうのが、とっても嫌だなって、ここ最近考えている。 生きていれば、多かれ少なかれ、守ってもらえなかった約束や、忘れられていった言葉や、叶えられなかった指切りが、誰にだってあると思う…

好奇心はアシカをも殺す

先ほど、お風呂に入っていた。私は必ず湯船に浸からないと気が済まない人間だ。できれば2時間くらいは入っていたい。 ふと、湯船に浸かりながら、私は思いついてしまった。「いま、おれって、何分くらい顔を水につけていられるのかしら」と。思いついたらや…

Error

しばらく、いろんなことと関わるのをやめていた。ぼくは孤独じゃないといけない、そうじゃないと魂は磨かれない。それができてないなら、無理矢理にでもやってしまえ!と半ば強引に実行したから、いろんなひとからお叱りを受けた。 独りになりたいって言った…

顛末書

令和6年2月23日 関係者各位 大越 尚斗 顛 末 書 この度発生いたしました、私のSNS全削除問題につきまして、経緯と今後の対策を下記のとおりご報告申し上げます。 記 1.問題の発生日時 発生日:令和6年2月19日 発生場所:自宅問題:自暴自棄になり、インスタ…

ディア マイ マザー

今日はぼくの母親の誕生日だ。何歳になるのかは知らない。21歳の頃にぼくを産んでいるから、計算すると52歳か53歳になる気がする。そうしないと年齢がわからない。 彼女はぼくの人格形成に大いなる影響をもたらしている。 だから今回は、誰にも話したことが…

言ってくれ

言ってくれ https://youtu.be/6VgE_KySbzw?si=maI44LzAPUX2NP2N 一年半ぶりくらいに自分が歌う曲を作りました。去年は一曲も作らなかったから、今年はたくさん曲を作って、みんなに聞いてもらえるようにしたい。 これまで自分が作った曲の説明とかってあんま…

お散歩ダンディズム

ぼくは散歩をするのが好きだ。休学してたころなんて、なんにもすることがないから、毎日、日が変わってから太陽が昇るまで、音楽を聴きながら延々とあてもなく歩いていた。 いまでも「あ、散歩いこ」って思ったら少なくとも1時間、興が乗ったときは3時間くら…

新年に寄せて

継続。それが2023年のぼくのルールだった。これは前にも書いた覚えがある。今日は未来に向けてのことを話すよ。 2023年のぼくは、そのルールを間違って解釈してしまったようで、自分でも無意識に「誰かの好き」に自分を合わせようとしてしまっていた。何も捨…

ある日、喫煙所の中

これは完全に私の浅慮であった。新入社員のAさんと、だいぶ心の距離が縮まったと感じたため、私は彼に喫煙所で「すげー疲れてるとき、家帰ったら開口一番『うんちーーーー!』とか叫んじゃいますよねぇ」と話題を切り出した。 私の中では「小学生の時って走…

無題

どうやら、心が折れてしまったみたいだ。 ダムが決壊したみたいに、膨大な量の自分を責める言葉があふれてきている。 おれは町人から恐れられている醜い怪物だ。 普通にしているつもりなのに、どこかはみ出してしまう。存在しているだけできっと、こわがらせ…

バッド・ドリーム・ハッピー・プリンス

「幸福な王子」という童話がとても好きだ。 ※幸福の王子、というタイトルの場合もある。助詞が違うだけで、だいぶ印象が変わるけれど、今回はそこには触れずに話を進める。 読んだことがあるひともたくさんいると思うし、あらすじを書こうとすると長くなるか…

夏っぽさ、無視できず。

もうすでに、年末の流行語大賞に取り上げられそうな言葉の100倍くらいは「暑い」って単語が耳に入ってきているし、その10倍くらいはそう言っている。のだけれど、今年の夏はなぜだか不思議なもので、「これで35度なら、なんか乗り切れそうな気もするな」って…

Kくんについて(It's a piece of cake.)

昨日は親友Kくんの結婚式があった。結婚式は、Kくんの人柄がよくあらわれた、参列された方々のことを1番に考えたような、真心のこもった式だった。 ぼくはなんとまぁ友人代表の祝辞という大役を任せてもらった。尺の都合や、式の雰囲気に合わせて、もともと…

Don't trust over 30.

ネジを巻いている。キリキリと、キリキリと。心か、身体か、あるいはそのどちらでもない部分か。どこに作用しているのかなんて、一切理解していないけれど。ぼくはまだ、ネジを巻き続けている。 今日、とうとう30歳になってしまった。便宜上、とうとう、とい…

優しさって何だと思う?

優しさって、なんだろう。もう30手前になるけど、未だにこのディフィカルトすぎる問題に対して、グズグズと思案に暮れてしまう。あと、途方にも暮れてる。 おれは、生まれてこの方、ちっとも優しくいられた試しがない。あらゆる行為が全部自分のため。自分の…

何かする青年

おれはいつも、何かを始める時、新しいステップに進む時、今持っているものを総て、捨てることからはじめてきた。 理由は至極単純。この手がいっぱいになっていたら、新しいものを手に入れることなんて出来ないから。そう思っていたから。 思えば、おれの人…

失踪のススメ

えー、失踪してました(何年ぶりで何度目かは忘れた)。ぼくの友人たちは、もう慣れっこだと思うけど、ご迷惑をおかけした方がいたなら、この場を借りてお詫びします。すまんぐーす。そんなわけで、今日は紹介したい論文がひとつあるので、引用して下記させて…

あのヘラジカはオルゴールを鳴らす

ぼくはもう、これから先、バンドを組むことは決してない。バンドは友達としかやれないし、やりたくない。Baumkuchenは、完璧にバンドだった。圧倒的な友情物語だった。もう、あれ以上のバンドは絶対にできない。それくらいに、最高の友人たちだった。 星月夜…

私でさえ私じゃなくても

(別に興味がない的なことを以前書いたにも関わらず)作った曲にあまりリアクションがなくて、ほんのちょっと落ち込んでる。という話をしたら、「お前が何者かわからん、得体の知れんやつやからや」という非常に真っ当なアドバイスを頂戴したので、今回は自己…

パーマネント・ストレンジャー

こういう気分の時は、ジム・ジャームッシュの「パーマネント・バケーション」を見ることにしている。むむ、見ることにしているっていうのはちょっと嘘だな。見てしまうのほうが正しいから。 彼が学生時代に作成したというその映画は、一言で説明すると、「何…

創作はボトルメールのように

「さぁ、放たれたぞ。きみは、どこに辿り着いて、どんなひとが受け取ってくれるのだろう。」 ぼくはしばしば、自分の作品を世に出す行為を、ボトルメールに例えている。誰が受け取るかはわからない、受け取ってくれるかもわからない。それで良い。それが、良…

Wくんの結婚式に添えて

今日、友人の結婚式があった。彼はぼくの10年来の親友だ。仮に彼をWくんとしよう。 Wくんを一言で説明するなら、「とても気持ちの良いやつ」だ。クールかつ上品なただずまいからは伺い知れないくらい、情熱と美学にうなされ続けているようなやつで、そして、…

祖父の死と親父について

6月も下旬。梅雨真っ只中で、特にこの2、3日は、とてもムシムシ、ジメジメ、モヤモヤした気候と相成り、それはまるで、俺の心の様相そのものな気がした。 6月24日、父方の祖父が亡くなった。それを聞いて俺は、哀悼の意をたたえるよりも前に、身震いと冷や汗…